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新規事業のKPIが機能しない理由 ― よくあるNGパターン

公開日:2026/04/13

エナメディア編集部

エナメディア編集部

※本記事は新規事業開発に関する情報をまとめたものであり、弊社のコンサルティングにおいて必ずしも同様の内容をご提案するとは限りません。あくまで参考情報の一つとしてご覧ください。

この記事のポイント

・新規事業ではKPIを設定しても、うまく機能しないケースが少なくない

・本記事では、新規事業担当者が陥りやすいKPI設計の失敗パターンと改善の視点を解説

「KPIを設定したのに、事業の進み具合がよく分からない」

「数字は追っているが、何を判断すればよいのか見えない」

新規事業の現場では、このような状況がよく見られます。

KPIという言葉自体は広く知られているものの、実際に事業の意思決定に役立つ形で設計されているケースはそれほど多くありません。

既存事業であれば売上や利益などの明確な指標がありますが、新規事業では事業モデルがまだ確立していないため、同じ考え方をそのまま当てはめると機能しなくなることがあります。

KPIが機能しない原因の多くは、数字の設定ではなく「指標の考え方」にあります。

本記事では、新規事業の現場でよく見られるKPI設計のNGパターンと、その改善の視点を整理します。

NGパターン①:売上だけをKPIにしてしまう

新規事業で最もよく見られるのが、売上だけをKPIとして設定してしまうケースです。

もちろん売上は重要な指標ですが、事業の初期段階では売上が安定して発生するとは限りません。

例えば、顧客ニーズの検証やサービスの改善を進めている段階では、売上が立たなくても事業が前進していることがあります。

しかし売上だけを指標にしてしまうと、そうした進捗が見えなくなります。

その結果、次のような状況が生まれます。

・売上が出ないため事業が停滞していると判断される
・検証活動の意味が社内で理解されない
・担当者が短期売上に追われる

この状態では、仮説検証のプロセスが十分に回らなくなります。

NGパターン②:活動量だけをKPIにしてしまう

売上以外の指標を設定しようとして、活動量だけをKPIにしてしまうケースもあります。

例えば、商談件数や営業件数などです。

活動量は重要な指標ですが、それだけでは事業の進み具合を判断することはできません。

商談が増えていても、顧客の反応や学びが整理されていなければ、事業の方向性は見えてこないからです。

KPIは活動量を管理するためのものではなく、事業の学びを可視化するための指標です。

活動量と学びの両方を見ていくことで、初めてKPIが意味を持つようになります。

NGパターン③:指標の意味が共有されていない

KPIが機能しないもう一つの理由は、指標の意味がチーム内で共有されていないことです。

担当者は理解していても、上司や関係部署が同じ認識を持っていない場合があります。

例えば、顧客インタビュー数をKPIとして設定した場合、その数字が何を意味するのかが共有されていないと、「なぜそんな数字を追っているのか」と疑問を持たれてしまうことがあります。

その結果、KPIは存在しているものの、意思決定に活用されないという状況が生まれます。

この問題を防ぐためには、次の点を整理しておくことが重要です。

・そのKPIがどの仮説を検証しているのか
・どの数字になれば次の判断をするのか
・その指標が事業のどの段階に対応しているのか

KPIは単なる数字ではなく、事業の進め方を示す共通言語でもあります。

KPIが機能する状態とは

では、KPIが機能している状態とはどのようなものなのでしょうか。

重要なのは、数字を見ることで次の行動や判断が見えることです。

例えば、ある指標が想定より低ければ仮説を見直す。

逆に想定以上の反応があれば、次の検証を進める。このようにKPIが意思決定の材料として使われている状態が理想です。

良いKPIは、数字を見るだけで次のアクションが見えてくる指標です。

この状態を作ることが、新規事業のKPI設計では重要になります。

まとめ:KPIは数字ではなく判断のための指標

新規事業ではKPIを設定しても、期待通りに機能しないことがあります。

その原因の多くは、数字そのものではなく、指標の考え方にあります。

売上だけに偏った指標や、活動量だけを追う指標では、事業の進み具合を正しく判断することができません。

KPIは数字を管理するためのものではなく、事業の学びと意思決定を支える指標として設計することが重要です。

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プロフィール 大学卒業後、大手飲料グループを経て、40事業を超える新規事業の立ち上げを経験。その経験を活かし、2022年、PMFと顧客開拓を同時に実現する『PMFプログラム』を開発。
徹底的に顧客視点に立つ独自の手法で、年間2,000社の新規商談を生み出すなど新規事業推進のスペシャリスト。
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