【プロンプトつき】生成AI時代に“最速”で新規事業を立ち上げるステップ

※本記事は新規事業開発に関する情報をまとめたものであり、弊社のコンサルティングにおいて必ずしも同様の内容をご提案するとは限りません。あくまで参考情報の一つとしてご覧ください。
1. 生成AIブームの市場インパクト
2023年以降、ChatGPTを筆頭に生成AIの進化が加速しています。
2030年のAIの世界需要は2,110億米ドルと予測され、2023年に比べ約20倍の規模となると見込まれています。
そのような中、もはや新規事業開発の領域においても、AIは無視できない存在になっています。
しかし、企業のR&Dや事業開発部門では「AIをどう活用すれば事業にできるのか?」という問いが日常化しており、「AIがすごいのは分かったが、どこから手をつければよいか分からない」というのが現場の本音です。
また、「AIと騒がれているが、実際に現場で使えるレベルなのか分からない」「実際に使ってみても期待した回答を得ることができない」などとAIの活用に関しても多くの疑問があることも事実です。
本記事では、そのような疑問を抱く方向けに「AIを用いた新規事業開発のステップ」に関してご紹介します。
2. 事業アイデアを出すプロンプト例
生成AIを活用する最大のメリットは、短時間で大量のアイデアを出せる点です。
とはいえ、プロンプト(指示文)の質が成果を左右します。
普段の業務を行っていても「上司から対人コミュニケーションの中で具体的な指示が無く、業務を進めることができずで困ってしまった」といったシーンに遭遇した方も多いのではないでしょうか。
生成AIに指示を出す時も『具体的』且つ『明確』な指示を出すことは非常に重要です。
ここでは、事業アイディアの作成を生成AIに依頼する際のプロンプト例をいくつかご紹介します。
プロンプト例①:課題起点で考える
物流業界における慢性的な人手不足という課題に対して、生成AIを活用した新規事業アイデアを10個提案してください。
– プロンプトのポイント –
- 「具体的な社会課題(物流×人手不足)」を出発点にしています。
- 解決対象が明確なので、生成AIから出てくるアイデアも「価値提供の焦点」がブレにくくなります。
- 実用化を見据えたPoCテーマとして有効な切り口です。
プロンプト例②:トレンド×業界で考える
生成AIと観光業を掛け合わせたユニークなサービス案を5つ出してください。
– プロンプトのポイント –
- 生成AIだけではなく、業界のトレンド(観光業であれば、例えばインバウンド需要など)を織り混ぜたプロンプトも有効です。
- 多様な業界横断型のアイデア発想に向いています。
プロンプト例③:ペルソナ起点で考える
40代管理職・子育て中の男性が抱える『仕事と育児の両立』を支援するサービスを考えてください。
– プロンプトのポイント –
- 「年齢・職業・ライフステージ」が明確に設定されており、対象ユーザーの具体像が見えています。これによって、よりターゲットが具体化され、顧客にフィットするサービス設計につながります。
- UX観点での検証にも展開しやすいプロンプトです。
このように、課題・業界・顧客属性などの「切り口」を具体的且つ明確にすることで、より実用的なアウトプットが得られます。
また、新規事業を立ち上げる際の競合・業界リサーチには”Deep Research”と呼ばれる機能を用いると、これまで数時間掛かっていたリサーチ業務がものの数分で行えます。
ただ、生成AIは0➡︎1のアイディア出しは得意なものの「実際のお客様がどう感じるか・どう思うか」「新規事業の中で改善するべきポイントはあるか」といった人間の感情や考えが要素として入ってくる分野は不得意としているため、新規事業において全ての段階で生成AIを使えるわけではない点はご注意ください。
3. PoC→PMFまでのロードマップ
PoCで終わらせないためには、明確な検証ステップが必要です。
以下は、新規事業を最速で行うためのステップの一例をご紹介します。
ステップ1:テーマ選定・課題仮説の設定
まずは生成AIを用いながら「顧客は何を達成したくてそのサービスを使うのか?」といった顧客の課題を設定します。
ステップ2:事業計画作成・PoC実施
次に、事業計画を作成し、PoCを迅速に実施します。
実際に市場に出したタイミングでうまく行かずに、このPoC段階で事業開発が中断してしまうケースも多くあります。
そのため、エナジャイズではこのステップから貴社と一緒にお取り組みさせていただき、実証実験として顧客となり得る方々に対し、新規事業の戦略立案からリード獲得、営業実務を実行するお取り組みを行っています。
ステップ3:顧客フィードバックの収集
PoC段階で仮のユーザーに使ってもらい、より鮮明な顧客像を把握します。
ステップ4:PMFに向けた改善ループ
PoCを進め、顧客からの「ここをこうして欲しい」「こうすればもっと良い」などといったフィードバックを基にPDCAを回していきます。
よくある失敗例として、営業の勝ち筋が見つかっていないこの段階で、既存事業と同じような営業活動をスタートしてしまうケース。このようなアプローチをしてしまうと、思うような成果はあがらず、営業現場は疲弊し、時には人材流出にも繋がります。
エナジャイズでは「これなら売れる」と社内の誰もが確信を持てるまで、人数やスキルを自在に調整できる外部のプロメンバーで、効率よく新規事業の営業フローを整えることを提案しています。
エナジャイズが提供する”PMFプログラム”の詳細はこちら。
終わりに:ツールに振り回されず、本質に向き合う
生成AIの進化は目覚ましいですが、「どんな課題を、誰のために、どう解決するか」という問いに向き合う姿勢が何より重要です。
PoCで終わらせないためには、粘り強く仮説と検証を繰り返すこと。そして、最速でPMFに到達するには、スピードだけでなく「構造的に考える力」が求められます。
生成AIはあくまで「道具」です。
その本質的な価値を引き出せるかどうかは、使い手次第です。
エナジャイズでは、事業計画の整理や検証設計のご相談もお受けしています。
まずはお気軽にご連絡ください。
60分無料カウンセリングを承ります!
こんな方はぜひお気軽にご相談ください!
顧客ニーズの汲み取り方がわからない
顧客検証の方法がわからない、手が回らない
アポが取れない、営業に苦手意識がある
株式会社エナジャイズ代表取締役岡崎 史
プロフィール
大学卒業後、大手飲料グループを経て、40事業を超える新規事業の立ち上げを経験。その経験を活かし、2022年、PMFと顧客開拓を同時に実現する『PMFプログラム』を開発。
徹底的に顧客視点に立つ独自の手法で、年間2,000社の新規商談を生み出すなど新規事業推進のスペシャリスト。
大企業を中心に伴走支援、研修、講演等実績多数。