事業計画書はいつ書くべきか? 検証フェーズとの正しい関係性
※本記事は新規事業開発に関する情報をまとめたものであり、弊社のコンサルティングにおいて必ずしも同様の内容をご提案するとは限りません。あくまで参考情報の一つとしてご覧ください。
この記事のポイント
・新規事業における事業計画書は、最初に完成させるものではなく、検証とともに更新される設計図
・初期フェーズでは数字の精度より、仮説と検証の進め方を示すことが重要
「まずは事業計画書を出してから動こう」
新規事業を任された際、こう言われた経験がある方は少なくないでしょう。
一方で、計画書作成に時間をかけすぎてしまい、実際のヒアリングや検証に進めないまま、事業が停滞してしまうケースも多く見られます。
この背景には、事業計画書は最初に完成させるべきものという思い込みがあります。
しかし新規事業において、最初から完成度の高い計画書を用意することは現実的ではありません。
不確実性が高いからこそ、事業計画書は「固定された計画」ではなく、検証とともに更新される設計図として扱う方が、実務に即しています。
本記事では、検証前・検証中・検証後それぞれでの計画書の役割を整理していきます。
なお、「そもそも事業計画書の書き方を知りたい」という方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
検証前の事業計画書は「思考を揃えるための資料」
検証前のフェーズでは、市場・顧客・提供価値の多くが仮説の段階です。
この時点で事業計画書に求められるのは、精緻な数字や詳細なロードマップではありません。
重要なのは、どのような前提でこの事業を考えているのか、どこがまだ分かっていないのかを、関係者と共有できる状態にすることです。
例えば、
・どんな課題があると仮定しているのかな
・なぜその顧客をターゲットにしているのか
・何をもって仮説を確かめようとしているのか
こうした考え方の整理ができていれば、計画書は十分に役割を果たします。
この段階で数字を詰めすぎると、仮説があたかも事実であるかのように扱われ、後から修正しづらくなるリスクがあります。
検証中の事業計画書は「更新され続けるログ」
ヒアリングや簡易検証を進めると、当初の想定とは異なる事実が次々と見えてきます。
新規事業では、仮説が崩れること自体は失敗ではありません。
問題になるのは、仮説が変わっているのに計画書が更新されないことです。
検証中の事業計画書は、完成形を目指すものではなく、
・何が分かってきたのか
・どの仮説が否定されたのか
・次に何を確かめるのか
が分かる状態であることが重要です。
この更新の積み重ねが、経営層や関係者にとっては「進捗」として評価されます。
計画書が更新されていれば、事業が前に進んでいるかどうかを判断しやすくなるからです。
検証後に初めて「固める」要素がある
一定の検証を経て、方向性が見えてきた段階で、初めて事業計画書の中身を具体化していきます。
このフェーズでは、数字や体制、スケジュールを整理する意味が生まれます。
ここで固めるべきなのは、
・収支モデルの前提
・投資判断に必要な目安
・次フェーズに進むための条件
といった、意思決定に直結する要素です。
検証が不十分なままこれらを決めてしまうと、計画書は「修正しづらい約束事」になってしまいます。
順序としては、検証→更新→具体化を意識することが重要です。
「いつ書くか」より「どう使うか」が重要
事業計画書について、「いつ書くべきか」という問いがよく出ますが、実務では少しズレがあります。
重要なのは、どのフェーズで、どのように使うかです。
初期は思考整理と共有のため、
検証中は進捗と判断材料のため、
検証後は投資判断や次のアクションのため。
このように役割を切り替えることで、事業計画書は重たい作業ではなく、事業を前に進めるためのツールになります。
まとめ:事業計画書は「検証を止めないための道具」
新規事業における事業計画書は、最初に完成させるものではありません。
仮説と検証を前提に、更新され続ける資料です。
・どこまでが仮説か
・何をどう検証するのか
・どこで判断するのか
これらが整理されていれば、事業計画書は十分に機能します。
エナジャイズでは、新規事業担当者が検証フェーズに合わせて事業計画書を整理し、
経営層との意思決定をスムーズに進めるための支援を行っています。
進め方や計画書の扱い方に悩まれた際は、ぜひお気軽にご相談ください。
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株式会社エナジャイズ代表取締役岡崎 史
プロフィール
大学卒業後、大手飲料グループを経て、40事業を超える新規事業の立ち上げを経験。その経験を活かし、2022年、PMFと顧客開拓を同時に実現する『PMFプログラム』を開発。
徹底的に顧客視点に立つ独自の手法で、年間2,000社の新規商談を生み出すなど新規事業推進のスペシャリスト。
大企業を中心に伴走支援、研修、講演等実績多数。




